AWS構築メモ①:EC2のメール送信制限をSESで突破する

今回、ホームページのインフラはAWS(Amazon Web Services)上で自社構築しました。

途中までは順調だったのですが、後半トラブルが多発し想像以上に大変でした。
そのあたりの経緯が、もしかしたら誰かの役に立つこともあるかもしれないと思い、
落ち着いたこのタイミングでトラブルの解決メモを残します。

第1回目は軽めに、Amazon SESの話です。

目次

メールが届きません

きっかけはウェブデザイナーの岩間さんからの「問い合わせフォームのメールが届きません」という連絡です。

調べてみると、AWSのEC2ではポート25がブロックされていて、そのままではメールが送れないとのこと。
どうやらスパム防止の措置らしいです。AWSがポート25(標準のSMTP通信ポート)をブロックしているのは、スパムメールの送信元としてEC2のIPアドレスが悪用されるのを防ぐためだそうです。

Amazon SESを使う

EC2上で直接メールを送れないため、AWSが提供するメール配信専用サービスAmazon Simple Email Service (SES) を経由させます。SESはメールの信頼性と到達性に特化したサービスです。
でも、ブロックした代替手段が自社サービスへの誘導なのはなんだか商売上手ですね。

それはさておき、必要な手順は以下の二つです。

  • メールアドレス認証 (Verified Identity):SESコンソールで送信元アドレスを登録・認証し、このアドレスを使う権限があることをAWSに証明します。
  • WP Mail SMTPプラグインの導入:WordPressの標準のメール機能を使わず、SESのSMTPサーバーを利用するためにこのプラグインを使います。

AWSの中の人と連絡をとる

Amazon SESでメールアドレスを認証して、WordPressにWP Mail SMTPプラグインをインストールします。
すると認証情報を入力後、画面に「本番環境で使うには申請が必要です」の文字が。

申請?

これは、SESのアカウントがまだ「サンドボックス」という制限された状態にあることを示しています。ここから出るには、AWSに「送信制限の引き上げ申請」を行う必要があるとのこと。

申請ボタンを押すと、AWSから返信が来ました。

「Amazon SES の使用計画について詳しい情報をご提供いただければ、申請を適切に審査することができます。メールを送信する頻度、受信者リストのメンテナンス方法、バウンス、申し立て、解除申請の管理方法についてご説明ください」

審査?

審査されるんですか?
私たちがやろうとしていることはそんなに大ごとなんでしょうか。
しかも「24時間以内に連絡します」って、いちいち人が審査してるんでしょうか。

どうもこの審査は、AWSが個々のユーザーに対して「あなたはスパム業者ではないか」「メール運用を正しく行う知識があるか」を確認する、サービス品質維持のための重要なプロセスだそうです。

審査文面を作成する

Geminiが提案してくれた、審査のための文面は以下のような感じです。

Amazon Web Servicesご担当者様

平素よりお世話になっております。
トラスト・アンド・ストラテジー株式会社の林崎と申します。

この度は、Amazon SESの送信制限解除申請について、詳細な情報提供のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。

ご依頼いただいた情報について、以下にご回答いたします。

1.メール送信の目的と用途

本件は、弊社ホームページの問い合わせフォームから登録があった際の自動返信メールの送信にのみ利用いたします。

  • 送信頻度: お問い合わせがあった都度、1通のみ送信します。
  • 想定配信量: 1日数件程度です。
  • 受信者リスト: 問い合わせフォームにご入力いただいたメールアドレスにのみ送信するため、特定のリストは存在しません。

2.送信するメールサンプル

(自動返信メールの具体的な文面)


お忙しいところ恐縮ですが、上記内容にてご審査いただけますようお願い申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
トラスト・アンド・ストラテジー株式会社
林崎

Geminiが書いてくれたので間違いないでしょう。送信します。

24時間後

あっさり承認されました。

「お客様のアカウントを Amazon SES サンドボックスから移動いたしました。新たな送信クォータは、1 日あたり 50,000 メッセージとなります」

1日50,000メッセージって、そんなに問い合わせ来ませんが。。。
いや、それだけの問い合わせが来るよう、はやく会社を大きくしなさいということですね。

お読み頂きありがとうございます。

目次